“ポリアモリー”を問う第3話『かのそれ』愛の多様性の先に待ち受ける現実とは?

エンタメ

愛の形に“正解”はあるのか。

『彼女がそれも愛と呼ぶなら』は、複数の恋人と共に暮らすシングルマザー・伊麻と、
年下の大学院生・氷雨を中心に、ポリアモリーという新しい愛のかたちを描くラブストーリーです
第3話では、伊麻の自由な恋愛観に戸惑いながらも惹かれていく氷雨の葛藤や、
彼の母・鈴子が「普通じゃない」と激怒し家族に波紋を広げる姿が描かれます。


さらに、絹香の働くコンビニに夫と付き合っているという女性が現れるなど、
登場人物たちが“普通”や“常識”に揺さぶられながら、それぞれの愛と家族の在り方を模索していく
展開となっています

好きに順位はある?氷雨が直面するポリアモリーの葛藤

第3話で大きく描かれるのは、氷雨の心の揺れです。

伊麻の「複数恋愛」という価値観を理解しようとしながらも、
「自分は伊麻にとって何番目なのか?」という疑念が氷雨を苦しめます。

彼は伊麻の自由な愛を尊重したい一方で、「独占したい」「一番でありたい」
という気持ちを抑えきれず、心の中で葛藤を重ねます。

ポリアモリーという新しい愛の形に触れる中で、彼が直面するのは、
これまで当たり前だと思っていた「一対一の愛」の概念との衝突であり、
自分自身の感情との真摯な対峙なのです。
果たして氷雨は、この複雑な愛の形の中で、自分自身の居場所を見つけることができるのでしょうか。

氷雨はついに伊麻に秘密で“ある計画”を進める決意をし、
ポリアモリーという関係性の中で自分の存在意義を問い直すことになるのです。

普通じゃない愛ポリアモリーに母が激怒

氷雨の母・鈴子が伊麻の家を訪れる場面は、第3話の大きな転機となりました。

3人の恋人と娘が暮らす伊麻の生活に、鈴子は「こんな関係、普通じゃない」
と強い批判をぶつけます。

これは社会の“常識”や「普通」に対する不安や偏見を象徴しており、
伊麻たちの関係性に大きな波紋を広げました。

母親の言葉は、伊麻と氷雨だけでなく、家族全体に「愛の自由」と「世間体」
のはざまで揺れる現実を突きつけます

これまで、自身の信じる愛の形を貫いてきた伊麻にとって、
最も身近な存在からの拒絶は、彼女の足元を大きく揺るがす出来事です。

果たして伊麻は、愛する人たちの理解を得られないまま、
自分の選んだ道を歩み続けることができるのでしょうか。

それとも、大切な人たちのために、自身の愛の形を変えることを考えるのでしょうか・・・

多様な愛で揺れる千夏と絹香

第3話では、伊麻の娘・千夏や、友人・絹香の視点からも「普通」という価値観が揺らいでいきます。

千夏は同級生・太呂との距離が縮まる中で、初めての恋に戸惑いながらも
母の恋愛観と自分の気持ちの間で揺れます。

一方、モラハラ夫との冷え切った関係に悩む絹香は、
伊麻の自由な生き方に衝撃を受け、「本当に自分のままでいいのか」と自問し始めます。

それぞれが自分らしい愛の形を模索し、「普通」の枠を超えようとする姿が印象的です。
しかし、絹香の元には、ドラマ終盤で絹香の働くコンビニに
モラハラ夫と付き合っているという女性が現れます・・・

『かのそれ』第3話が突きつける問い

第3話は、ポリアモリーという理想のもとで「愛は一つの形に縛られない」
と謳いながらも、現実には嫉妬や独占欲、社会的な偏見
家族の葛藤といった壁が立ちはだかることを鮮烈に描きました。

伊麻が思い描く自由で平等な愛の形は、周囲の人々、そして彼女自身にとっても
、多くの課題を突きつけます。嫉妬、独占欲、社会的な偏見、家族の反対。

それらの現実的な壁は、ポリアモリーという新しい愛の形が、
決して安易な選択ではないことを示唆しています

伊麻や氷雨、千夏、絹香――それぞれの立場から「愛のかたち」に正解はあるのか、
そして“自分らしい愛”をどう選び取るのかという問いが投げかけられます。

『かのそれ』は、自由な愛の理想と、現実に直面したときの痛みや葛藤を、
視聴者にも突き付けるエピソードとなりました。

まとめ

『彼女がそれも愛と呼ぶなら』第3話では、伊麻が貫く“複数恋愛”という愛の形に、
氷雨や家族、周囲の人々が揺れ動きます。

自分は何番目の恋人なのかと悩む氷雨、そして「普通じゃない」
と激怒する母・鈴子の登場が、伊麻の家族に波紋を広げました。

さらに絹香の夫の浮気発覚など、“普通”や“常識”にとらわれない愛の在り方が、
登場人物たちの心を大きく揺さぶる回となりました。

次回は絹香のモラハラ夫と付き合っているという女性とどう向き合って
いくのか・・・

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